The Delphi Bug List

• 新規 DLL を作成します。
• uses 節に Forms を追加します(それ以外は削除しても構いません)。
• コンパイルします。
• 新規アプリケーションを作成します。
• 作成した DLL を、LoadLibrary を使ってロードします。
• FreeLibrary を使ってその DLL を開放します。
• (PView でメモリ使用量を監視しながら)これを３回繰り返してください。常に 4K のメモリが失われています。
  (訳注：タスクマネージャのプロセスリストで確認できます。PView は Microsoft Visual Stdio に付属するツールのようです)

原因：
問題は MakeObjectInstance で起こっています(というよりも、これが原因です)。
MakeObjectInstance の以下の行、

    Block := VirtualAlloc(nil, PageSize, MEM_COMMIT, PAGE_EXECUTE_READWRITE);

Procedure DeleteInstBlockList;
Var
  Block : PInstanceBlock;
Begin
  If InstBlockList <> nil
  Then Repeat
    Block := InstBlockList^.Next;
    VirtualFree(InstBlockList, 4096, MEM_DECOMMIT);
    InstBlockList := Block;
  Until Block = NIL;
end;

finalization
  ..
  ..
  DeleteInstBlockList;

end.

Jean-Paul Collard 追記:
MemProof によれば、"entry0408.html"で説明されているメモリ損失(4KB)は、あらゆるアプリケーションに影響します(DLL だけではありません)。提案されている回避方法(Forms.pas の Procedure DeleteInstBlockList)は、私の環境ではハングアップします。

(Windows 98 SE ＋ Delphi 3.0 で)正常に動作する解決方法を提案します：

SysUtils.pas の interface の任意の位置に変数を追加します：

var ErraticBlock: pointer;  // 追加

finalization
  FreeTerminateProcs;
  DoneExceptions;
  VirtualFree( ErraticBlock, 4096, MEM_DECOMMIT);  // 追加
end.

最後に、Forms.pas に1行を追加します：

function MakeObjectInstance(Method: TWndMethod): Pointer;
const
  ......
begin
  if InstFreeList = nil then
  begin
    Block := VirtualAlloc(nil, PageSize, MEM_COMMIT, PAGE_EXECUTE_READWRITE);
    ErraticBlock:=Block;  // 追加
    Block^.Next := InstBlockList;
    ......

残念なことに、FFMT.OBJ が利用できないために SysUtils.pas を再コンパイル出来ません。
(エントリー 221 参照 - http://buglist.jrsoftware.org/generated/entry0221.htm)

Forms ユニットの finalization に書いてはだめなんでしょうか？

Stefan Hoffmeister によるもう１つの回避方法(http://www.automatedqa.com/support/leaksd5.asp)

この新しい手続きは、FORMS.PAS の InstBlockList の宣言より後ろに追加するべきです。

{$DEFINE FixVirtualAllocLeak} {$IFDEF FixVirtualAllocLeak} procedure DeleteInstBlockList; var Block : PInstanceBlock; begin Block := InstBlockList; while Block <> nil do begin Block := InstBlockList^.Next; if VirtualFree(InstBlockList, 4096, MEM_DECOMMIT) then VirtualFree(InstBlockList, 0, MEM_RELEASE); InstBlockList := Block; end; end; {$ENDIF FixVirtualAllocLeak}

TApplication.Destroy(FORMS.PAS) の最後に1行追加します：

destructor TApplication.Destroy; begin .. FIcon.Free; {$IFDEF FixVirtualAllocLeak} DeleteInstBlockList; {$ENDIF FixVirtualAllocLeak} end;

このバグは Delphi 6.0 にも存在します。上記の解決方法は正しく動作するものの、Classes.pas に移動する必要がありました。Forms.pas に書くバージョンは以下のようになっていました。

省略

結果として、

DeleteInstBlockList

の呼び出しは、デストラクタ

Application.Destroy

に置くことは出来ませんでしたが、Classes.pas の finalization 節に置くことは出来ました。

<http://www.thedelphimagazine.com/samples/1328/1328.htm> を見てください。別の解決策です。